挨拶のパワー

2025.05.01

「SEIYOいい話コンテスト」の2024年受賞作品をご紹介いたします。
当社の管理物件に勤務する管理員の作品です。
 
私は定年退職をして「マンション管理員」として働かせていただくことになりました。社会経験は豊富ですが、管理員としては新人です。2日間の現場研修を終えて、担当するマンションに着任して早々、ある出来事がありました。
 
当日は雨が降っており、湿度が高い日でした。エントランスの床のモップ掛けが終わり一段落した時に、EVから降りてきた方に「おはようございます」と挨拶をしましたが、その方から一切返答がありませんでした。その時、その方が足を滑らせて倒れそうになりました。びっくりして「大丈夫ですか?」と声を掛けました。すると「濡れているから乾いた布で拭かないと駄目じゃないか」とお叱りをいただきました。お詫びを申し上げて、乾いたモップで再度拭き上げました。少し強面の方でしたが、その場は事なきを得ました。その後も何度かお会いする機会がありましたが、挨拶をしても返答はいただけませんでした。
 
それからも住人の方にお会いすると「おはようざいます」、「こんにちは」と挨拶をしますが、何人かの方からは、返答がいただけませんでした。こちらから挨拶をしているのに、何で返答がいただけないのか?私も長い間、会社勤務をしておりましたが、このようなことは無かったので、気持ちは落ち込みました。その後も、お会いするたびに何度も挨拶をしましたが、状況は一向に変わりませんでした。私は思いました。根気よく挨拶すること、お住いの方の気持ちになって、しっかりと仕事をしていれば、いつかご挨拶を返してしていただける日が来ることを信じて「挨拶」を続けようと・・・・
 
ある日、不燃物の回収日に大きめの空気清浄機が出されておりましたが、粗大ごみ扱いで回収出来ないので心当たりのある方はご連絡くださいと掲示板とEVの乗り場に告知しました。翌日にEVに乗ったところ、掲示した書面に赤字で「管理人さんが困っているので出された方は申し出てください」と書かれていました。数日後に、書いていただいた方が分かりました。私が雨の日にお叱りをいただいた方でした。私に「困っているようでしたからEVの書面に書いておいたよ」とお声を掛けてくださいました。
 
それ以来、お会いする度に、お互い挨拶と一声を掛け合える仲になりました。このことは驚きましたが、「私のことを理解していただけたのだ」と心底満たされた気分を今でも鮮明に覚えております。また、今までご返事をいただけなかった方々も、ほとんどの方と挨拶を交わしあえる仲になり、気持ち良く仕事をすることが出来るようになりました。普段、何気なく行っている「挨拶」ですが、人の心を結びつける力と、人は見てない様で見ていることを感じました。挨拶の「挨」は自分の心を開く、「拶」は相手の心に近づくという意味があるそうです。
 
 挨拶はお互いの信頼関係を築く第一歩と考え、これからも「挨拶」することでお互いのコミュニケーションを良好に保もち、業務に取り組んで参りたいと思います。

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