マンションの未来に繋がる提案

2025.05.16

「SEIYOいい話コンテスト」の2024年受賞作品をご紹介いたします。
当社のフロント社員の作品です。


私がフロントとして担当する中に築50年を経過したマンションがあります。

築年数が経過すると建物自体も老朽化しますが、同時に居住者様の高齢化も目立ち始めます。巡回で現地を訪問した際に、居住者様から「最近、近隣の住戸の方が何度も同じ話をしてくる」や「物忘れが酷くなってきた」といったようなお話しを伺うことがありましたが、それはいわゆる認知症の初期症状だったのです。

 

フロントマンとして、修繕工事の提案や組合運営の助言以外に何かできることはないだろうかと常々考えながら業務に取り組んでいたある日、テレビニュースでアナウンサーが認知症が増加していると話しているのが耳に入ってきました。「認知症かぁ」とぼんやり頭の中で反芻しながら、過去に当社の研修で受講した“認知症サポーター養成講座”と結び付き、一度理事会で提案してみようという思いになりました。

“認知症サポーター養成講座”とは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする「認知症サポーター」を養成するために厚生労働省が主導する講座です。

 

理事会で提案してみると、“認知症サポーター養成講座”という聞きなれない単語に役員の皆様は困惑され、「余計なことは提案しないでください」「準備するのは面倒です」といった意見があがりました。しかし理事長が「面白い。現在当マンションは居住者の高齢化によって物忘れや深夜徘徊といった問題が出ている。住人が対応方法を知っておく必要がある」と前向きなお言葉をくださいました。

最終的に認知症サポーターを養成することは、マンションの未来にとって有益であるとの結論に至り、計画が進んでいきました。

議論するうちに、「当マンションは300世帯以上の規模があるため理事会だけではなく自治会とも協力するべきではないか」といった意見が挙がり、理事会・自治会の合同で開催することが決まりました。どれくらいの方が参加されるのか不安を胸に迎えた当日、会場には40名を超える方がお集まりくださいました。

 

多くの方が認知症の正しい知識を身に付け、いざという時の対応方法を学んだことで、当マンションはもちろんのこと地域にお住いの皆様の安心感醸成にも役立ったのではないかと思います。これからもマンションにお住いの皆様の未来に繋がるような提案をしてまいりたいと考えています。

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