２０２１年丑年

2021.01.01

あけましておめでとうございます。

旧年はコロナ禍の下、大変お世話になりありがとうございました。

今年も何卒よろしくお願いします。皆様方のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

 

今年は丑年です。

牛頭人躯の牛頭大王は、とてもパワフルな疾病の神ですので、ウイルスを一掃し、コロナ禍を終焉させてくれることを切に願っております。

 

10年前の2011年には、東日本大震災が私たちを襲いました。

「絆」の言葉に収斂される「人」と「人」との繋がりが、私たちに課されたテーマでした。

一方、コロナ禍の下では「密」を回避することが行動指針となり、「人」と「人」の繋がりをリモート会議など間接的な方法で維持せざるを得なくなりました。

 

さらに10年前。

21世紀の幕開けである2001年にはアメリカでの同時多発テロが起きました。

また、インターネット・バブルも弾け、世界の構図は大きく変化し、新たな混迷の時代に突入しました。

 

先日、スタンリー・キューブリックの映画「2001年宇宙の旅」を数十年ぶりに観ました。

1968年の作品なので50年以上前の作品です。

有名な人工知能HALは、主人公と対立し停止させられようとにするときには、命乞いをし、最後には別れの歌を歌います。

HALは自意識を持つことで、現在のAIを凌駕しています。

物語の随所に現れては消えていく、無機的な四角柱「モノリス」。オープニングでは「猿人」から「ヒト」への進化に立会い、エンディングでは主人公を老衰させた挙句、光に包まれた胎児に転生させます。

「外部」でありながら「内部」にコミットしていくという意味において、他の生物の細胞を利用して増殖するウイルスと親近性を感じます。

 

2021年丑年。

コロナの終息とともに、かつて「ペスト」が産業革命を急速化させたように、「コロナ」が新たな時代に向かう「モノリス」となることに期待します。