鍵のメンテナンス

2021.03.16

「玄関扉の鍵の調子がおかしい」とお客様から相談を受けることがあります。

最近のマンション住戸扉の鍵は「ディンプルキー」と呼ばれる防犯性能が高いキーシリンダーが採用されています。

20数年前までは「ディスク錠（現在は製造中止）」が一般的でしたが、90年代後半からピッキングによる空き巣被害が拡大したため、主流が「ディンプルキー」に替わっていきました。

しかしディンプルキーは構造が複雑なため、シリンダー内にゴミ（ほこりや砂など）が付着すると、鍵が回らない・引っかかるなどの症状が出ます。

また、そのような症状のときに市販の潤滑油を使用するとさらに症状が悪化する場合があります。

 

鍵屋さんに修理を依頼すると出張料などで1万円程度かかります。

鍵シリンダーを取り外し清掃することは意外と簡単にできますので、ご家庭でチャレンジすることをお勧めします。

YouTubeなどで「鍵シリンダー交換」と検索すると手順が動画で確認できるほか、記事下部に当社横浜支店の扉での清掃例を掲載していますので参考にしていただければと思います。

専有住戸での利用頻度でシリンダー内部が故障することはあまりないので、清掃すれば不具合が改善することがほとんどです。

また、当社がサービス提供している「暮の助」加入中のマンションでは、上記のような症状の場合、無償で対応可能ですのでぜひご利用ください。

未加入マンションの方は担当フロントまでお尋ねください。

 

一方で、ゴミ置き場など共用扉の鍵シリンダーは利用頻度が高いので、シリンダー内部の故障が多いです。

その場合はシリンダー交換になりますが、メーカーから納品されるまでに1か月以上かかる場合がありますので、管理組合でキーシリンダーの予備品を購入しておくことをお勧めします。

 

【鍵シリンダー清掃方法 (例・当社横浜支店扉)】

①　赤枠のプレートを外します。[図１]

②　ドライバーで青枠のビスを取り外します（この扉は3本でした）[図１]

③　プレートを外します（ビスを外せば簡単に外れます）

④　先の細いマイナスドライバーで緑枠のピンを2本抜きます。[図２]

⑤　シリンダーが抜けます。[図３]

⑥　このシリンダーの鍵穴をパーツクリーナーで清掃します。(パーツクリーナーは基本速乾性なので数分で乾きます)

⑦　パーツクリーナーが乾いたら、鍵穴に鍵専用潤滑油をスプレーします。

⑧　逆の手順でもとに戻します。

⑨　鍵の抜き差し、施錠・開錠が問題ないかを確認します。

 

※パーツクリーナーと鍵専用潤滑油はホームセンターなどで数百円で購入できます。管理室で常備しているマンションもあります。