お金の雑学

2018.05.16

日本には、外国にはないお金に関する独自の制度が二つあります。

 

一つは、よく知られているように、源泉徴収制度です。

たとえばアメリカでは市民全員が確定申告をしますが、日本の会社員は会社に年末調整してもらうのでその必要がなく、納税意識が薄いと言われています。

源泉徴収制度は、第二次世界大戦中の総力戦体制の下、徴税の仕組みを効率化する目的で日本独自に始まったものですが、戦後70年以上経っても連綿と続いています。

それを変えようという声が上がらないのは、税務署にとっても、会社員にとっても、個々に確定申告を実施するのが大変で面倒だからではないかと言われています。

一方、アメリカでは確定申告がたとえ手間でも変えようとする動きが生じないのは、自助の精神が根付いているからだとも、他人の計算を信用していないからだとも言われています。

裏返せば日本人は、自分の会社による計算や税務署の確認を信用しているともいえるでしょう。

 

さて、外国にはないもう一つの日本独自の制度とは何でしょうか。

それは、口座振替制度です。

いわゆる自動引落ですね。

意外に思われるかもしれませんが、アメリカでは公共料金等は小切手(check)での支払いがメインです。

以前は請求明細(statement)が届くと、紙の小切手を返送して支払をしていましたが、今ではネット上の電子小切手による決済が多いようです。

ただ、都度アプリを開けて支払の操作をしないと支払はされないままですので、多くの人が小切手で支払うための当座預金(checking account)を開設しています。

アメリカにも口座振替の仕組みがないわけではないのですが、制度と呼べるほど普及していません。

なぜかというとこれはやはり、手間がかかっても自分で都度確認して支払うことを原則としている社会のためでしょう。

 

どちらの制度も、お互いの国民性を反映しているように思えますね。

アメリカをはじめとした諸外国の多くは「自助と不信」をベースにしている社会です。

逆にいうと、口座振替が制度として普及し機能している日本は、「委任と信用」をベースにしている社会だと言えるのかもしれません。

 

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